レポート

SDGsと投資の関係【SDGsとは】

2020.12.01

これからの投資には、SDGsも深く関わる

あなたは何のために投資をしますか?おそらく大多数の人が「収益のため」と答えることでしょう。では、その投資先となる企業は何を目的に経営しているのでしょう。当然、営利目的の企業なら「利益」です。そして、その利益が大きくなればなるほど、私たち投資家はより大きな収益を獲得することが可能ですから、私たちは利益を生み出す可能性のある企業を選んで投資することが重要です。

とはいっても、どの企業が成長するかはなかなかわかるものではありません。が、世界的な流れに背くような企業は、きっと大きな利益を出すことは難しいでしょう。近年で言えば、SDGsです。世界中の企業は今、SDGsに真剣に取り組むことが求められていますから、SDGsの考えに反するような経営戦略をとる会社は今後の成長が見込めないと考えられます。

つまり、これからの時代においては、SDGsと投資は切っても切れない関係になっていくのです。

そこで今回は「SDGs」をテーマに、「SDGsとは」「SDGsと投資の関係」をメイントピックスに解説しようと思います。

SDGsとは

近年、ビジネス用語の中でも最も注目の浴びるキーワードとなったSDGs。最近ではカラフルな丸い輪の形をしたSDGsバッジをつけている人も、本当によく見かけるようになりました。

そんなSDGsとは一体どのようなものなのでしょう。なぜ多くの人が注目しているのでしょう。この章では、そんなSDGsについて詳しく解説します。

 

SDGsの読み方

SDGsの正しい読み方は、「エス・ディー・ジーズ」です。時折、「エス・ディー・ジー・エス」と読む人がいますが、それは基本的には誤りです。なぜなら、SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称だからです。

最後をよく見てください。「Goals(ゴールズ)」になっています。したがって、SDGsは「エス・ディー・ジーズ」と読むのが正解なのです。

 

SDGsとは

外務省のウェブサイトでは、SDGsは次のように紹介されています。

持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。 SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本としても積極的に取り組んでいます。

引用:外務省

簡単にいうと、SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標です。

具体的には17の大きな目標と、それらを達成するための169のターゲットで構成されています。

 

SDGsの17の目標

SDGsの17の目標(ゴール)は次の通りです。

1.No poverty(貧困をなくそう)
2.Zero hunger(飢餓をゼロに)
3.Good health and well-being(すべての人に健康と福祉を)
4.Quality education(質の高い教育をみんなに)
5.Gender equality(ジェンダー平等を実現しよう)
6.Clean water and sanitation(安全な水とトイレを世界中に)
7.Affordable and clean energy(エネルギーをみんなに そしてクリーンに)
8.Decent work and economic growth(働きがいも経済成長も)
9.Industry, innovation, infrastructure(産業と技術革新の基盤をつくろう)
10.Reduced inequalities(人や国の不平等をなくそう)
11.Sustainable cities and communities(住み続けられるまちづくりを)
12.Responsible consumption, production(つくる責任 つかう責任)
13.Climate action(気候変動に具体的な対策を)
14.Life below water(海の豊かさを守ろう)
15.Life on land(陸の豊かさも守ろう)
16.Peace, justice and strong institutions(平和と公正をすべての人に)
17.Partnerships for the goals(パートナーシップで目標を達成しよう)

そして、上記の各ゴールには達成基準として、合計169の「ターゲット」が挙げられています。

これがSDGs(持続可能な開発目標)です。

 

SDGsと投資の関係

 

経営戦略上、欠かせなくなったSDGs

誰一人取り残さない、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指す。

これがSDGsの最終目標です。つまり、全ての国による行動、社会・経済・環境への取り組みが不可欠であり、統合的に取り組む必要があるわけです。そのため、国連は各国に対し、その目標への取り組みや進捗状況、達成度合いの提出を求めています。

それは日本も例外ではありません。現に政府から自治体、そして日本経済を支えている企業までもが、このSDGsに取り組む必要性が生じていて、今やビジネスの世界ではSDGsを全く無視して経営戦略を立てることなど到底困難になっています。

 

CSRとの違い

SDGsが注目される以前から、CSRという考え方を企業は取り入れてきました。

CSRとは、一言で言えば企業の社会的責任です。企業が利潤を追求するだけでなく、組織活動が社会へ与える影響に責任をもち、あらゆるステークホルダからの要求に対して適切な意思決定をする責任を表します。CSRは企業自らの永続性を実現しなながら、持続可能な未来を社会とともに築いていく活動のことです。

しかし、基本的にCSRとは、「社会をよくするためのボランティア」です。したがって、投資のリターンとは直結しないので、投資家は積極的な肯定的立場はとりませんでした。持続可能な社会に向けた取り組みは、リターンを追求する投資の世界とは真逆にあるように感じる人は本当にたくさんいたのです。

一方、SDGsはCSRとは違います。基本的にSDGsとは「ビジネスを用いて社会をよくしよう」という概念ですから、リターンと持続可能な社会づくりは両立させることができます。

 

投資家がSDGsを投資の判断材料にする理由

今の投資家は、投資先の企業が持続可能な社会づくりにどう貢献するかをシビアに見ています。「企業がSDGsの目標を取り入れているか」「SDGsにどう取り組んでいるか」を、投資するかどうかの判断材料にしています。

なぜなら、もし投資先の企業が社会や環境に悪影響を及ぼしているとしたら、将来的にブランドイメージの低下による業績悪化リスク、あるいは優秀な人材が採用できなくなるリスク、または大手の機関投資家や金融機関による資金のを引き上げ(ダイベストメント)リスクなどがあるためです。

したがって、企業はSDGsへの取り組みを積極的に行うべく、自社のビジネスモデル設計に地球環境へのリスクや人権問題などの側面からも対応し始めているのです。

 

まとめ

投資先の選定方法はいくつもあります。が、これからの投資では、どのようにSDGsについて取り組んでいるのか、その視点も必要そうです。

インベスターズビレッジはそれを踏まえ、主に「投資」と「ビジネス」(経営・M&A)に的を絞って取り上げています。また、様々な分野への投資の知識と実際の流れをカリキュラム+テキストに加えて、実践でも学ぶことを大切にしています。

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