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金利は一種類じゃない【投資の基本】単利?複利?

2021.01.02

単利と複利の違いとは

金融商品には金利がついてきますが、その金利には「単利」と「複利」の2種類があります。そして、この金利は資産形成の上で非常に重要な概念です。というのも、単利と複利では資産が増えるスピードに大きな差が生じるからです。

しかし、金利の計算方法については、多くの方が何となくわかっている程度で、いざ人に説明するとなるとうまく伝えられないものです。

これから投資を始めようとしている人。
もっと投資に強くなりたいと考えている人。

そんな方には必須の知識。それが単利と複利の違いです。

ぜひ「金利」に強い人になるために、単利と複利の違いを学び、この記事で金利計算式をしっかり覚えましょう。ちなみにとても簡単な計算式なので、すぐに覚えられると思いますよ。

 

金利計算式

金利計算式は非常に簡単です。

利子=元本 x 金利 x 期間

です。

利子とは増えるお金、
元本とは運用するお金、
金利は年率、
期間は年数です。

では実際にいくつか計算してみましょう。

 

100万円を5%の金利で1年間運用したら、増えるお金はいくら?

増えるお金とは利子、
100万円は元本、
そして5%の金利で1年間運用しますから、
課税分を考慮しなければ

利子=1,000,000 x 0.05 x 1

となり、利子は5万円です。

 

100万円を5%の金利で1ヶ月運用したら、増えるお金はいくら?

増えるお金とは利子、
100万円は元本、
そして5%の金利で1ヶ月間運用しますから、
課税分を考慮しなければ

利子=1,000,000 x 0.05 ÷12 x 1

となります。

12で割る理由は、金利計算における期間は単位が「年」だからです。したがって、1年間は12ヶ月なので、一旦12で割り、1ヶ月の1を乗じて求めます。

つまり100万円を5%の金利で1ヶ月運用すれば、増えるお金は4,166円です。

 

100万円を5%の金利で90日運用したら、増えるお金はいくら?

増えるお金とは利子、
100万円は元本、
そして5%の金利で90日運用しますから、
課税分を考慮しなければ

利子=1,000,000 x 0.05 ÷365 x 90

となります。

365で割る理由は、金利計算における期間は単位が「年」だからです。したがって、1年間は365日なので、一旦365で割り、90日の90を乗じて求めます。

つまり100万円を5%の金利で90日運用すれば、増えるお金は12,328円です。

 

【おさらい】金利計算のポイント

金利表示は1年間運用した場合の増える割合です。したがって、期間の単位はすべて「年」です。ここが金利計算の最大のポイントです。

ちなみに、お金を増やす時もお金を借りる時も、計算方法は同じです。

自分がお金を借りた際、どれだけ利子を払っているのか、それを知るためにもこの計算方式は覚えておきましょう。

 

単利と複利

金利には二つの種類があります。「単利」と「複利」です。この「単利」と「複利」はそれぞれ異なる仕組みと特徴を持っています。そこで、この章では「単利」と「複利」の仕組みや特徴について解説します。

 

単利とは

単利は「預けた金額のみ」に利息がつくタイプのものです。つまり、元本に対してのみ、毎年同額の利子がつきます。運用元本の額は永遠に変わりませんし、利子も年利が変更されない限り永遠に変わりません。

例えば、年利が10%の場合、100万円預ければ1年間の利息は10万円です。そして、2年目も元本100万円をベースに計算しますから、利息分は10万円。つまり、2年間での利息は20万円です。

 

複利

複利は「元本+利息」に利息がつくタイプのものです。つまり、この複利式では、運用している元本に、年々増えた利子が加えられて元本となります。ですから、運用元本の額は年々増加。それに比例して利子の額も年々大きくなります。

例えば、100万円預けて年利が10%の場合、1年間の利息は10万円ですが、2年目の元本は「100万円+10万円」で「110万円」。したがって、2年目の利息は11万円となり、1年目より利息は大きくなります。

 

複利効果の具体例

この章では具体的に複利効果を計算してみます。

 

100万円を利回り5パーセントで投資した場合の複利効果

投資を始めて1年後に、100万円は5万円の利息がつき105万円になっています。つまり、2年目の始めには「元本は105万円」というわけですから、2年後には105万円の元本に対して5%の利息52,500円がついて、3年目の始めには元本は110万2,500円です。

したがって3年後の利益は55,125円となり、4年目の始めには115万7,625円の元本があることになります。

一方、単利の場合は一定して毎年5万円の利息がつくだけですから、1年後の利益も2年後の利益も、そして3年後の利益も5万円です。

これを20年のスパンで見てみると、単利の場合、100万円は200万円になりますが、複利ならおよそ265万円になっています。その差はなんと約65万円。ここまで大きな差が出ます。

 

複利効果が大きくなるケースとは

複利効果をより大きくなるのは2つのシーンです。「利回りが大きい」時と「運用期間が長い」時です。

当然ですが資産は利回りが高い方が成長させやすいものです。そして、複利は単利よりもさらにその恩恵が大きくなりますから、利回りの高さは非常に重要です。

また、時間がもたらす複利効果も非常に大きなものになります。先述の通り、投資する期間が長くなればなるほど、複利効果が働いてお金を増やすことが可能です。

こうしたことから、将来の時間が長い若者に対しては、複利での運用の投資はとても効果的だと言われています。

 

まとめ

金利計算方法は非常にシンプルです。

利子=元本 x 金利 x 期間

です。

ただ、金利は一種類ではありません。「単利」と「複利」があります。

単利とは「預けた金額のみ」に利息がつくもので、複利とは「元本+利息」に利息がつくきます。

複利は毎年元本が増えるので、長期の投資には非常にメリットがありますから、資産運用を始める際には「単利」なのか「複利」なのかを確認することは基本中の基本と言えるでしょう。

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