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72の法則、100の法則、115の法則

2021.01.08

72の法則、100の法則、115の法則

投資には様々な法則があります。その中でも「72の法則」「100の法則」「115の法則」は最も有名な法則ですが、それらは簡単に言うと、その資産運用が良いものか悪いものか、ざっくりと判断できる法則です。

72の法則とは。
100の法則とは。
115の法則とは。

今回は「投資の法則の基本中の基本」をテーマに解説します。

72の法則とは

資産運用を始めるにあたって絶対に知っておくべき言葉の一つ「複利」とは、「元本+利息」に利息がつくものです。毎年元本が変わるので計算は少し複雑になりますが、それでも投資のプロは、例えば「手元資金100万円を10年で2倍に増やすために必要な運用利回りは?」と聞かれてもすぐに答えることができます。なぜなら、投資のプロは72の法則を知っているからです。

72の法則。

それは、一言で言えば、手元の資金を2倍にするために必要な期間を簡単に計算する方法です。

具体的には、資産が2倍になるまでの期間は次の公式で求められます。

資産が2倍になるまでに必要な年数 = 72 ÷ 利回り(複利)

例えば、利回りが3%なら、手元の資産が2倍になるのは「72÷3」から24年かかることが求められます。
同様に計算すると、利回りが5%ならおよそ14年、8%なら9年で倍になることがわかります。

 

100の法則とは

「100の法則」とは、単利で運用した場合、資産が2倍になるのに必要な期間を計算する方法です。72の法則は複利で運用した時の資産が2倍になる期間を求める計算式でしたが、100の法則は単利運用の場合において資産が2倍になるのに必要な期間を求める計算式です。

公式は次の通りです。

資産が2倍になるまでに必要な年数 = 100 ÷ 運用利回り(単利)

例えば、利回りが3%なら、手元の資産が2倍になるのは「100÷3」から33年かかることが求められます。
同様に計算すると、利回りが5%ならおよそ20年、8%ならおよそ13年で倍になることがわかります。

このように、利回りが同じ3%でも、資産が倍になるのは単利なら33年かかりますが、複利なら24年です。
同様に、利回りが5%なら、単利なら倍になるのに20年必要ですが、複利なら14年とちょっと。
利回りが8%なら、単利なら12年とちょっとかかるところを、複利なら9年で倍になります。

 

115の法則

「115の法則」とは、複利式で計算した際に資産が3倍になるまでの年数を求める方法です。

公式は、
資産が3倍になるまでに必要な年数 = 115 ÷ 運用利回り(複利)
です。

この法則を使えば、例えば利回りが3%なら、資産が3倍になるのに約38年、5%なら25年、8%なら約14年かかることがわかります。

 

複利で運用できる商品

複利は非常に効率的に資産運用が可能なことはわかりました。では、実際に複利効果が得られる金融商品にはどのようなものがあるのでしょう。

 

積立預金

最もメジャーな複利といえば「積立預金」でしょう。毎月指定口座から天引きされ、少額から始められる特徴があります。ただ、定期預金よりは金利が低い傾向にあります。複利効果を期待するなら、少しでも利率の高い積立預金を選びましょう。

 

外貨建MMF

外貨建MMF(マネー・マーケット・ファンド)とは、米ドル、豪ドル、ニュージーランドドル、南アフリカランド、トルコリラなど格付の高い外貨建ての短期証券に投資する投資信託です。日々、分配金を計算し、月末には再投資されます。複利効果で効率的な資産運用が特徴です。

 

元利自動継続

元利自動継続とは、元金と税引後の利息の合計額を新しい元本として、満期日に前回と同一種類の定期預金で継続される取扱方式です。

定期預金で3年未満のタイプは、通常、「単利」が一般的です。しかし、満期日に元本に利息を加えた分を「自動継続(元利自動継続)」にすれば、複利の効果を受けることができます。同様に、1年のスーパー定期や1ヵ月定期でも「元利自動継続」にしておけば、利息が元本に組み込まれますから、複利と同じ効果が期待できます。

 

利息にかかる税金のタイミング

単利の場合、課税は利息が支払われた段階で自動的に実行されます。この時の課税方式は「源泉分離課税」です。

一方、定額貯金のように、利息を元本に再投資する段階では課税はされません。商品によっては、満期時に確定した利息に対し、一括して税金が引かれる「満期時一括課税」が選べます。この場合、満期前に元本に上乗せされた利息に対して税金が引かれていないため、受け取る利息は単利よりも多くなります。

 

複利効果が発揮されるポイント

 

アインシュタイン曰く「複利は人類最大の発明」

複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」(“Compound interest is man’s greatest invention. He who understands it, earns it. He who doesn’t pays it.”)。

これは相対性理論を発見したアルバート・アインシュタイン博士での言葉です。エネルギーの大きさは物質の質量に光速の2乗をかけたものに等しい(E=mc²)ことを発見した博士は、1916年にこの言葉を残しています。

そんなアインシュタイン博士が絶賛する複利効果はどのようにすれば最大化できるのでしょう。ポイントは3つあります。

 

1.運用期間を長くする

複利は長く運用すればするほど、増える金額は大きくなります。毎年の金利計算のベースとなる元本が、「元本+利息」だからです。ただし、5年未満の運用期間では単利とあまり差が出ません。最低でも5年以上、可能ならは数十年の期間を見た運用がお勧めです。

 

2.高利回りを選ぶ

仮に複利運用ができたとしても、金利が小さければ増える金額もあまり大きくはなりません。

ただ、高利回り商品は元本割れのリスクが高くなりがちです。必ずリスクを把握した上で、しっかりと商品を選びましょう。

 

3.元本は高額に

元本が高額なら、金利額も比例して高額になります。

ちなみに、投資開始時に十分な資金がなかったとしても、途中から追加拠出すれば複利効果の恩恵は十分に受けることができます。

 

まとめ

手元の資金が何年で2倍になるのだろう。

それを知りたいのなら、複利での運用するなら72の法則(資産が2倍になるまでに必要な年数 = 72 ÷ 利回り)、単利での運用なら100の法則(資産が2倍になるまでに必要な年数 = 100 ÷ 利回り)で簡単に算出できます。

このように、72の法則や100の法則を知っておけば、どれだけの期間で資産が倍に増えるかわかるので、その資産運用が良いものか悪いものか判断しやすくなります。

それを踏まえ、インベスターズビレッジでは主に「投資」と「ビジネス」(経営・M&A)に的を絞って取り上げています。また、様々な分野への投資の知識と実際の流れをカリキュラム+テキストに加えて、実践でも学ぶことを大切にしています。

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